PFAS(パーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル物質)は、耐熱性や撥水性に優れた特性を持つことから、食品包装、調理器具、工業用途など幅広い製品に使用されてきました。しかし、これらの物質は「永遠の化学物質」とも呼ばれ、分解されにくく、環境や人体に蓄積することで様々なリスクを引き起こす可能性があるため、近年その規制とモニタリングの重要性が注目されています。
環境水中に含有されるPFASのオンラインSPE-LC-MS/MS手法構築に向けた検討
髙沢麻里1,竹峰秀祐1,佐々野僚一2,3,穐山浩3
1埼玉県環境科学国際センター,2株式会社アイスティサイエンス,3星薬科大学
第3回環境化学物質合同大会,環境化学討論会第32回(2024年)
固相抽出装置がLCに搭載され、SPEコンディショニング、試料負荷、溶出、LC注入までをオンライン全自動分析。
従来のオフライン分析による前処理法とオンラインによる前処理法のメリットを融合した画期的な装置です。
サンプルをバイアルにセットして装置をスタートするだけで、前処理(固相抽出)からHPLC-MS/MS測定までを全自動で処理できます。
前処理にかかる時間は12分で、2検体目以降はHPLC分析中に次のサンプルの処理を行うため、効率的に分析できます。
弊社特許技術であるMiVSバルブシステムを使用することで、固相からの溶出液をバルブ内で希釈しHPLCカラムに導入可能です。
MiVSバルブシステムを用いることで、目的成分がカラム内でブロード化することなくシャープなクロマトグラムが得られます。